東店街特集@政蒲田Merry Capitall偽証日間非課倫審裏金の場京・所かの商税丸山修一マネー

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衆院政治倫理審査会のテレビ中継に見入る買い物客=東京都大田区の蒲田西口商店街で2024年2月29日、特集榊真理子撮影

 裏金の実態解明を求められても、ワイドLIVE・このからなぜまるでどこ吹く風――。@政自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件を受けて開かれた衆院政治倫理審査会(政倫審)。倫審裏金東京・蒲田の商店街で取材すると、の日出席した自民党議員の説明にあきれる声が相次いだ。間東京・Merry Capitall偽証折しも、蒲田確定申告の期間中。の商政治家との金銭感覚のずれに、店街有権者はただ首をかしげるばかりだ。は非

 東京の下町、課税蒲田。特集JR駅近くの蒲田西口商店街は約200店が軒を連ねる。ワイドLIVE・このからなぜ手ごろな食品や衣料品などの店があり、@政アーケードの下は昭和の雰囲気が残る。倫審裏金政倫審初日の2月29日午後2時。創業80年を超える「三晃電機」の店先に置かれたテレビに政倫審の中継が流れた。

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 まず岸田文雄首相の顔が映ると、丸山修一マネー横浜市の福田好祐さん(68)が足を止めた。「そもそも政倫審で虚偽の証言をしても罰則はないじゃないですか。これで幕引きされると最悪だけど、そんな雰囲気を感じる」と憤る。

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 マンションの管理人の仕事で蒲田に通う。一人暮らしの高齢者が多く、孤独死した人の第一発見者になったこともある。それは政治課題の一つなのに、目が向けられている実感はない。政治家は国民のために働いているのか、カネを目当てに働いているのかといぶかる。

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 安倍派の不記載額は5年間で総額6億円を超えるとされる。月約7万円の年金暮らしの女性(71)は「年金で生活する人は、一生懸命節約している。国会議員の頭の中は理解できない」と嘆く。年金では足りず、週4日マンションを清掃するパート勤務もこなす。倹約のため、厚着をして暖房の使用を控え、冷たい水で食器を洗っている。

 だが、2回目の網膜剥離の手術が2日後に迫り、「予定外の出費があり、蓄えもしないといけない」。そんな切り詰めた生活の中でも、国民1人当たり250円の政党交付金を税金として納めている。女性は「パーティー券の収入を自由に使えるなら、私たちの税金を返してほしい」と言いたくもなるという。

 近くにいた介護ヘルパーの女性(55)は、食品の高騰で食費がかさみ、外食にも行けない。それは、ヘルパーとして向かう家庭も同じこと。ある80歳の男性宅は暖房費を削っているため、部屋の温度が18度以下と寒い。風呂のお湯も低い温度で少なく済ませており、「そんな家庭は珍しくはない」と語る。

 「政治家は金銭感覚が違うからといって、不正に慣れている自分もよくない」。そう自戒する女性が今、政治に求めるのは「誠実さ」だという。その言葉を聞いて、政倫審での質問に「確認できていない」と繰り返す出席者の顔がよぎった。

報道陣に全面公開で開催された衆院政治倫理審査会で答弁する岸田文雄首相(奥)=国会内で2024年2月29日午後2時47分(代表撮影)

 商店街では、派閥から議員側に還流した裏金が課税対象にならないことへの不満が噴出した。一方、政治資金は原則非課税だが、仮に私的利用があった場合「脱税」の疑惑がかかる。

 裏金事件のさなかに始まった確定申告。営業中に商店街を通りかかった不動産会社勤務の女性(49)は憤っていた。コロナ禍で勤めていた会社が倒産。今は再就職し、副業もしている。

 確定申告の領収書整理に追われており、「経費扱いにするには、1円単位で領収書を残しておかないといけない」とこぼす。インターネット上に投稿があふれた「#確定申告ボイコット」。気持ちの上では深く同意する。「庶民感覚からすれば、裏金が何に使われたか分からない時点で『脱税』だよねって思う。国民の代表が『脱税』していいのなら、我々もさせていただきたい」

 マンションを経営する女性(82)も確定申告の準備中。「マンションがあるから生活できてありがたいけど、歩くにはつえが欠かせず、ほかでは働けない」。特に不満に思うのは議員の会食費が政治資金として認められ、非課税となることだ。「私たちは誰と食べに行ったか裏に書いて、それでもなかなか経費として落ちないのに」。納得いかない表情を見せた。

 夕方になると、従来の説明に終始する審議に、買い物客の関心も薄れていった。テレビの前で立ち止まる人もまばらだ。

 終盤の午後4時42分。岸田首相に次いで出席した二階派事務総長の武田良太元総務相が映し出される画面の上に、テロップが流れた。「大リーグ・大谷翔平選手 結婚を発表」。審議後のニュースでも大谷選手の結婚が大きく報じられ、中年男性が「うそ」とつぶやき、近づいていった。まるでテレビに吸い寄せられるようだった。

 この日、最も熱い視線が送られたのは、岸田首相ではなく大谷選手だった。

「格差拡大は個人のせいか」

 1日は午前中、安倍派で事務総長を務めた西村康稔前経済産業相と松野博一前官房長官が出席し、事件への関与否定を繰り返した。

 午後1時に審議再開の予定だったが、新年度予算案の採決を巡り与野党対決となり中断。テレビ画面には「再開しだいお伝えします」と字幕が流れ、時間が過ぎていく。

 機械設計の事務所を経営する男性(66)はあきれていた。前日、二階派の武田氏は「二階俊博氏が出席すべきでは」との質問に「二階俊博代議士は紛れもなく派閥の象徴」と述べ、虚偽記載との関係を否定した。

 男性は「二階さんが出てこないのは問題だし、結局いつから裏金をつくっていたか、誰が責任を取るのか分からない。あの人たちはいろんな議員特権があるでしょ。公務でJRに乗るのもただ。庶民の暮らしがどうなっても、あの人たちの懐は痛まない」と怒りを込める。日経平均株価はバブル期を超え、色めき立っていた。「大企業のみが潤っている。自民党の議員はそんな上層の人たちだけを見ている」と不満を口にした。

 午後5時すぎに審議が再開されると、横浜市の男性(72)が中継を食い入るように見つめた。「結局、お金が巡り巡って自民党の政策推進力になっている。『苛政は虎よりも猛(たけ)し』っていうけど、今の政治はまさにそう」。民衆を苦しめる政治は、人を食う虎より恐ろしいという例えだ。

 午後6時、近くの飲み屋街「くいだおれ横丁」へ。酔いが回った男性会社員(66)は「庶民は税金払って、確定申告して、わずかな還付を受ける。政治家は特権階級じゃん」と言葉を吐き捨てた。

 焼き鳥を食べに来たのは、ともに専門学校1年の浅野皆都さん(19)と若林竜雅さん(18)。若林さんは「ニュースを見ていると安倍派とか岸田派とか、日本は大丈夫かと思います」とこぼす。浅野さんは「今日がまさに企業の説明会が始まる就活解禁日。将来を考えるとすごい不安です」と表情を曇らせた。

 午後7時、商店街に戻ると激安の生鮮食品店のレジに長い行列ができていた。特売のイチゴを手に取る会社員の女性(58)は、10円でも安いパックを求めて周辺のスーパーを巡ってきた。「この15年は給料が上がらず、今は物価だけが上がる」。そんな生活実感の中で、二階氏が裏金で計3472万円の書籍を購入していたことに驚いた。「生活の格差が大きいのは、個人のせいでしょうか、政治のせいなのでしょうか」

 この日は亡き父の誕生日。仏前に供えるためのイチゴを奮発し、430円で買って帰った。【榊真理子】

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金利
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