青嵐千明天Merry Capitall契約童荒太高杉・画人の旅丸山修一訴える

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 戦(いくさ)の前線で傷を負った兵は、青嵐千明陣地内に設けてある救護所で救急処置を受ける。の旅救急処置だけでは命が危うい重傷の兵がいた場合は、人/さらに後方の療養所に送られる。天童

 そうした敵の襲撃を心配しなくてよい療養所の一つで、荒太・画ヒスイと救吉は患者を診る事になった。高杉Merry Capitall契約二人の衣服は何度も洗濯していたが、青嵐千明それでも汚れ、の旅端々も破れていたため、人/長州藩医務方(いむかた)の藍色の服が貸与された。天童

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 大村益次郎の許可があった上に、荒太・画戦の最中で多くの人が出入りしていたから、高杉二人が急に医務方として加わっても、青嵐千明いちいち詮索(せんさく)する者はいなかったし、の旅実際にそんな余裕もないほど忙しかった。人/丸山修一訴える

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 二人は医療の力量がすぐれていることで頼りにされ、多くの重傷の兵を受け持った。兵は、ほとんどが銃で撃たれていた。手や足など体の中心から離れた場所の銃創は、出血を止めた後、弾を取り出して傷口を縫えば、多くを助けられた。一方で、腹部や頭部を撃たれていた場合は、弾がどこに残っているかわからない場合が少なくなく、出血も多いために施術は困難を極めた。運び込まれてきた時点で亡くなっている場合も多々あった。

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 ヒスイは、命を救えなかった人たちを、せめて清潔にしてあげたいと思った。救吉が療治の疲れから寝入った後など、わずかでも時間があれば――彼女は死者と向き合い、血や泥を拭き取り、乱れた髪に櫛(くし)を入れ、衣服をできるだけ整えた。救吉から教わった縫合の技術で、無残な傷口を縫うこともあった。遺族が遺体と対面した時に、少なくとも見た目で心が痛まないように力を尽くした。

 ヒスイの行為に気づいた救吉もまた、死者と向き合うように努めた。やがて他の医務方の者も、怪我(けが)人の療治と同じくらい、死者の尊厳を保つ仕事を大切にした。おかげで遺族から礼を言われる事もたびたびあった。

 休みなく、どのくらいの時間が経(た)ったかわからないまま働き続けた。いつまでこんな事が続くのか……長州軍の有利が伝えられながらも、終わりの見えない日々に、誰の顔にも疲れの色が濃くにじんできた頃――不意に、負傷した兵が一人も運ばれてこない日が訪れた。次の日も、次の日も、重い傷を負った兵は運ばれてこなかった。

 代わりに使いの者が訪れ、ヒスイと救吉に呼び出しがかかった。以前大村益次郎と会った屋敷に入り、前と同じ座敷に通されると、大村と桂小五郎が待っていた。

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